相続・遺産分割・遺言
目次
こんな時にぜひご相談を
- 親が亡くなって、兄弟姉妹等の他の相続人と遺産分割協議をしているが、なかなかまとまらない。
- 親が亡くなる前に、兄弟姉妹等の他の相続人が親から多額の資金援助を受けていたようだ。そのような事情を考慮して、遺産分割の話し合いをしたい。
- 親の遺産の範囲や評価方法で他の相続人ともめている。
- 兄弟から遺産分割調停を申し立てられた。どのように対応すればいいかわからない。
- 親の遺言が見つかったが、他の相続人に全ての遺産を相続させるという内容に納得がいかない。遺留分侵害額請求権を行使したい。
- 親の前の世代からの相続問題が複雑に絡んでおり、どのように解決したら良いかわからない。
- 親の生前に、親と同居していた他の相続人が親の預貯金を無断で引き出していたようだ。もっと、遺産があったはずなのに納得がいかない。
- 遺産のことで、子供達や配偶者等の相続人同士でトラブルにならないように、生きている間に遺言を作成したい。
- 親が亡くなり、親の遺産を相続することになったが、親に借金が多いようだ。相続放棄したいが、手続きがわからない。
ご依頼のメリット
- 遺産分割調停、遺産分割審判等の裁判所における手続きにおいて、ご依頼者の主張したいことを法的に構成し直して、相手方や調停委員に伝えることができる。
- 相続や遺産分割に付随する様々な疑問や問題点について、過不足なく解決することができる。
- 後で争いが生じないように、法的問題点を検討した上で、遺言、遺産分割協議書等の書面を作成することができる。
- そもそも遺産に含まれるのか、遺産の評価方法、遺産の分割方法等の複雑に絡み合う問題について、常に相談できる相手がいる。
- 遺産分割の話し合いについて、他の相続人と直接交渉せず、遺産分割がまとまるまでの手続きについて心理的負担を和らげる。
ご依頼の流れ
1 まずは、お気軽に初回60分無料法律相談のご活用を。
(ご相談は当事務所での対面で行います。電話やメールでのご相談は受け付けておりません。)
2 ご相談後、弁護士に事件を委任する場合、
(1)費用のご説明
(2)委任契約書の作成
(3)委任状の作成
を行います。
上記(2)委任契約書の作成及び(3)委任状の作成については、ご印鑑が必要です。
3 相手方への受任通知書の送付、裁判所への必要書類の提出等。
4 示談、和解、裁判所による審判、判決等での事件解決
弁護士費用
(1)遺産分割協議、交渉、調停、審判
事前調査10万円(税別)
※調査後協議・交渉、調停をご依頼された方は費用を着手金に充当します。
但し、実費は別途となります。
着手金 | 協議・交渉、調停 | 30万円(税別) |
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審判 | 40万円(税別) 調停から引き続き審判をご依頼いただく場合は10万円(税別) |
|
報酬金 | 取得金額の10%(税別) |
(2)遺産分割協議書の作成
※相手方との協議・交渉は含みません。
遺産総額が3000万円以下の場合 | 10万円(税別) |
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遺産総額が3000万円を超える場合 | 別途お見積りします |
(3)相続放棄
相続人1名につき5万円~(税別)
2名以降は1名につき3万円~(税別)
(4)公正証書遺言の作成
10万円(税別)
(5)その他の相続に関するお見積りは別途お見積りしますので、お気軽にお尋ねください。
相続に関する基礎知識
遺産分割の各段階
1 遺産分割協議
裁判所を通さずに、相続人同士で話し合い、遺産をどのように分けるかを話し合います。話し合いの結果、遺産分割協議が成立した場合には、遺産分割協議書を作成するのが一般的です
2 遺産分割調停
相続人の一人が遺産分割調停を申し立て、遺産分割の調停が成立することにより、遺産分割が成立します。
裁判所から選任された調停委員が関与し、遺産の評価、遺産分割の方法等、柔軟な解決をすることが期待できます。
3 遺産分割審判
遺産分割調停においても遺産分割がまとまらない場合には、裁判官が遺産分割の審判をすることになります。
この場合、裁判官が法律の範囲内で裁量により、遺産の分け方を決めることになります。
こちらの記事も参照ください。
遺産分割(遺産分割協議)には弁護士が必要?依頼するメリットとは。
相続に関する用語
1 相続放棄
相続放棄とは、被相続人(亡くなった人)の遺産(積極財産・消極財産を含めて)を相続人が放棄することです。
相続放棄は、原則、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に相続放棄をしなければなりません(民法第915条1項)。
2 限定承認
限定承認とは、相続人が相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済することを留保して、相続の承認をすることをいいます(民法第922条)。
3 遺留分侵害額請求権
遺留分は、相続人の相続への期待を保護しようとしたもので、兄弟以外の相続人に認められる権利です。
民法1042条1項によれば、直系尊属のみが相続人である場合には被相続人の3分の1(同項1号)、それ以外の場合には被相続人の財産の2分の1(同項2号)が遺留分として認められます。
遺留分侵害額請求権とは、遺留分権利者及びその承継人は、受遺者又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる権利です(民法第1046条1項)。
遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時くら1年間行使しないときは、時効によって消滅してしまいます(民法第1048条)。また、相続開始の時から10年経過した場合も同様です(民法第1048条)
こちらの記事も参照ください(遺留分、誰が受け取れるのか?その割合、遺留分侵害額請求の手順)。
4 特別受益
特別受益とは、共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、民法第900条なから民法第902条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とするというものです(民法第903条1項)。
5 寄与分
寄与分とは、共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、民法第900条から民法第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とするというものです(民法第904条の2第1項)。
6 相続財産管理人
相続人のあることが明らかでない場合に、家庭裁判所が利害関係人又は検察官の請求によって、相続財産管理人を選任しなければならないとされています(民法第952条1項)。
相続財産管理人には、弁護士が選任されることが多いです。
相続に関するQ&A
1 Q 遺産の不動産の評価についての質問です。
他の相続人が遺産の不動産を単独取得し、その代わりに、私はその不動産の対価として金銭をもらうことになりました。
しかし、他の相続人が提示する金額に納得いきません。不動産の評価額はどのように決まるものなのでしょうか。
A 不動産の評価は、(1)固定資産税評価額、(2)相続税や贈与税の算定に用いられる路線価、(3)公示価格等があります。
遺産の評価について、他の相続人との間で合意できれば、その合意した金額に決まります。
しかし、他の相続人との間で不動産の評価方法に折り合いがつかなければ、遺産分割審判においては、裁判所が選任した中立な不動産鑑定士による査定等による場合もあります。
2 Q 遺産分割における特別受益についての質問です。
他の相続人は、亡くなった親の生前中、不動産の贈与を受けていました。このまま、法定相続分通りに相続するとなると、不公平が生じでしまうと思います。何か主張できることはありませんか。
A 被相続人から特定の相続人が生計の資本となるような特別の贈与を受けていた場合には、それは特別受益(民法903条の2)となります。
例えば、被相続人の亡くなった当時の遺産額が3000万円で、被相続人の息子にAとBがいたとします。Aの特別受益が1000万円であった場合、Aの特別受益1000万円を遺産に一度持ち戻して、計算上、合計4000万円あったこととして計算することになります。
そうすると、AとBのそれぞれの相続分は2000万円になりますが、Aは特別受益分の1000万円を控除されることになるので、遺産総額3000万円の分け方は、Aが1000万円でBが2000万円取得することになります。
3 Q 他の相続人が親の預貯金を無断で引き出して使いこんでいたようです。そのことを遺産分割の調停で主張したいと思うのですが。
A 無断で使い込んだことを相手方の相続人が認めている場合には、そのような事情を考慮した上で、遺産分割調停で合意することは可能です。
しかし、相手方の相続人が使い込みの事実を認めない場合等については、最終的に遺産分割調停で解決することはできません。
使い込みの行為は、不法行為に基づく損害賠償請求権又は不当利得返還請求権の問題となり、別途、地方裁判所や簡易裁判所に訴えを提起する必要があります。
4 Q 遺産の具体的な分割方法についての質問です。
親の遺産には不動産が複数ありますが、他の相続人との間で、分割方法について中々まとまりません。仮に、遺産分割の審判となった場合には、どのような分割方法があるのでしょうか。
A 裁判所は、遺産の分割として、まずは(1)現物分割できないかを考えます。現物分割とは、それぞれの遺産に変更を加えないで、遺産を分割することです。
しかし、現物分割では、不公平や土地が細分化されて土地の価格が著しく下落するような場合には現実的とはいえない場合があります。
そこで、現物分割が妥当でない場合には、次に(2)代償分割を考えます。代償分割とは、ある相続人が法定相続分以上の遺産を取得した場合には、他の相続人に対して取得した分と同等の債務負担を負わせることです。一人の相続人に債務を負担させるということは、当該相続人に債務を負担するだけの資力があることが要件となってきます。
上記代償分割も困難な場合には、遺産を金銭に換価する(3)換価分割、それも困難な場合には、(4)共有分割となります。